オペラ用語

オペラの形式

オペラ・セリア

神話、英雄物語、歴史物を題材とする、17世紀末~19世紀初めまでのイタリアオペラの総称。内容はシリアスで悲観的なもので、「正歌劇」とも言う。原則は3幕で構成されて、レチタティーヴォとアリアの交代により全体が作曲されている。

オペラ・ブッファ

18世紀から19世紀前半に作られた喜劇的イタリアオペラの総称。「喜歌劇」とも言い、複数の幕を持ち単独上映される。

オペラ・セミセリア

オペラ・セリアの中に喜劇的要素や感傷的な場面を取り入れたイタリア・オペラ。1780年代から19世紀初めに流行した形式。

オペラ・コミック

レチタティーヴォの代わりに語りと対話を用いるフランス・オペラの総称。本来は「喜歌劇」であるが、のちにその意味は薄れコミカル内容に限らなくなった。

グランド・オペラ

19世紀フランスのオペラで、伝説の人物が登場する。内容はシリアスで、台本は叙事詩的な悲劇を主題とする。合唱の重視、華やかなバレエの演出、独唱と合唱の入り混じる劇的場面の設定といった特徴を持つ。通常4幕から5幕で構成される。

オペレッタ

「小規模なオペラ」を意味し、歌や踊りを伴う大衆的で喜劇的な音楽劇のこと。

コメディア・デラルテ

独立した序幕つきの3幕からなる即興喜劇。

ジングシュピール

ドイツ語で「歌の演劇」という意味で、ドイツ語を基本とし、対話による地の台詞の間に音楽が挿入される。喜劇を主に扱うことが特徴のドイツ口語演劇の総称。

オラトリオ

道徳を題材とする劇的な大規模声楽曲。演奏会形式で上演されることと、合唱を重視することがオペラとの違いである。ヘンデルのメサイアなど

楽劇

ワーグナーによって創始された様式、及びその継承者たちの作品。オペラを構成する諸要素を融合させ、劇の一貫した流れを阻害しないように無限旋律を導入。更に、ライトモティーフの使用によって物語の展開を明確にしている。

ライトモティーフ

「示導動機」とも訳される。特定の動機がある人物、事物、事象、想念などと結びついて作品中に繰り返し現れ、全体の統一をなす手法。

リブレット

台本のこと。オペラ、オペレッタ、オラトリオ、カンタータなどで、作曲することを目的に書かれた台詞や歌詞。通常は台本作家によって用意される。

序曲

大規模な作品の冒頭に置かれ、導入の役割を果たす器楽曲のこと。17世紀に成立し、古典派時代になると、オペラの筋を暗示する機能を果たすようになった。ロマン派のオペラでは序曲よりも間奏曲が好まれて使われた。

間奏曲

劇やオペラの幕間に演奏される曲。通常は器楽曲。

歌手の種類

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カストラート

去勢された男性歌手。声域は声変わりの前だが肺活量は男性成人のものであるため、声が力強く声域が非常に広い。16世紀以降、教皇庁の聖歌隊に参加。また17世紀~18世紀のオペラ・セリアで活躍する。

カウンターテナー

男性アルト歌手。テノールの声域よりもさらに高い音域で歌う。現代ではバロック時代の作品のカストラートのパートをしばしば担当する。

アリア

叙情的で旋律に富む完結した独唱曲をいう。アリアは独立した声楽曲として作曲されることもあるが、本来は大規模声楽曲の中で主要なものである。

レチタティーヴォ

話し言葉の自然なリズムやアクセントを模した、朗読長の歌唱法。

レチタティーヴォ・セッコ

通奏低音のような単純な和音の伴奏による動きの早いレチタティーヴォのこと。短い時間に多くの歌詞を処理するために書かれた。

レチタティーヴォ・アコンパニャート

管弦楽伴奏つきレチタティーヴォ。表現力に富むため、劇的に高揚した場面で用いられる。

カデンツァ

協奏曲やアリアなどに挿入される、独奏者や独唱者の華やかな技巧を披露する無伴奏のパート。

コロラトゥーラ

単一の音節を長く引き伸ばして歌われる装飾的で華やかなパート。特に17世紀~18世紀のアリアに多く用いられている。

狂乱の場

過酷な運命や衝撃的な事件によって主人公が狂う場面。高音で技巧的なアリアが歌われる。

タイトルロール

オペラ、オラトリオなどで、作品のタイトルになっている登場人物の役柄。オテロ、カルメン、オルフェオなど。

ズボン役

女性歌手が男性役を演じること。バラの騎士のオクタヴィアン、フィガロの結婚のケルビーノなど。

プリマ・ドンナ(女)、プリマ・ウォーモ(男)

オペラで主役を演じる歌手。もしくはオペラ劇団のトップ歌手。

ベル・カント

「美しい歌」という意味で18世紀イタリアで成立した歌唱法。劇的表現よりも、無理のない自然な美しい声で旋律を滑らかに歌うことを主眼とする。

演奏会の用語

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演奏会形式

オペラなど劇場用の作品に使われる曲のみを演奏すること。

引越公演

オペラ劇場のスタッフから舞台装置、衣装などをすべて伴って本拠地以外で行われる公演。

ガラ

祝典、特別上演の意。普通はオペラシーズン開始の最初の特別な催しをいう。「ガラ・コンサート」はスター歌手が集まり、複数のオペラの有名なアリアなどを順に歌うコンサート。

プルミエ

新作オペラの初日、または新しい演出の上演初日。

ブラーヴォ

素晴らしい演奏、歌をほめたたえる観客の掛け声。男性への賛辞。女性にはブラーヴァ、複数の人にはブラーヴィ、女性の複数にはブラーヴェと使い分ける。

ゲネラルプローベ

公演直前の総練習のこと。日本では「ゲネプロ」と略される。