さまよえるオランダ人
作品紹介
- 作曲年 1841年
- 初演年 1843年
- 原作 ハインリヒ・ハイネ
- 台本 作曲者
- 構成 3幕
- 上映時間 約2時間20分
登場人物
- オランダ人【Br】幽霊船の船長
- ダーラント【B】ノルウェー船の船長
- ゼンタ【S】ダーラントの娘
- エリック【T】猟師、ゼンタの婚約者
ストーリー
第1幕
悪魔に呪われたために永遠に海上をさまようオランダ人の船長。 その呪いが解けるのは、女性の真実の愛を得た時だけ。 7年に一度上陸を許されるが、彼に心を捧げる女性と出会わなければ、再び海に帰らなければならない。 嵐の日、強風に流されてようやく入り江に錨を降ろしたノルウェー船。 舵手が恋人のことを歌いつつ寝入ってしまうと、近くに幽霊船がやって来て停泊する。 黒いマストに血の色の赤い帆、物音を立てない船員たち。 上陸したオランダ人は一人で海をさまよい続ける運命を嘆く。 ノルウェー船長のダーラントがオランダ人に声をかける。 オランダ人は、ダーラントに一夜の宿を請い、もし彼の娘を妻にくれるなら、すべての財宝を差し出すという。
第2幕
娘たちが糸紡ぎに精を出しているのを横目に、ダーラントの娘ゼンタは一人、壁にかかった 「さまよえるオランダ人」の肖像画に見入っている。そしてこの男を救うのは自分しかいない、と直感する。 皆に笑われても意に介さない。ダーラントの船が戻ってきた知らせに、一同が出迎えに去っていく。 猟師エリックはゼンタをつかまえ結婚を迫るが、ゼンタの耳には届かない。 やがてダーラントがオランダ人を連れて来る。驚くゼンタ。 黙って見詰め合う二人。父は娘に「この人はお前の花婿だ」と話しかけるが、無視されて出て行く。 ゼンタはオランダ人に「永遠の貞節」を誓い、オランダ人はゼンタに救済の希望を見出す。
第3幕
ノルウェー船の水夫たちが娘たちと楽しげに騒いでいる。 しかし停泊している幽霊船の水夫たちの不気味な合唱におびえて、一同は逃げ去る。 そこへエリックが恋人ゼンタを追ってやってきて、ゼンタの心変わりをなじり、 昔の二人の愛を思い出すように説得する。オランダ人はこの会話を聞いてしまう。 「もうおしまいだ。救済は失われた。私はあなたを疑う」と誤解をしてしまう。 ゼンタの引き止めるのも聞かず、オランダ人は船に駆け戻り、出港しようとする。 追いすがるゼンタ「あなたを救う女性は私なのです」ゼンタが海中に身を投げると、オランダ人の船も 沈没する。船の破片が漂う海に、やがてオランダ人とゼンタの魂は共に天国に導かれていく。